マルキンクラブ

知らないうちに老人会に参加できる年に…。気持ちは若いけど、いろいろ悩みも増えますね。(笑)

「うまく」「はやく」書ける文章術を読んだ。

何を書けばいいかわからない人のための
「うまく」「はやく」書ける文章術 山口拓朗著 日本実業出版社

本のテーマは”何を書けばいいかわからない”、”文章がうまく書けない”という悩みに応えることだ。
ブログに何を書けばいいのか、どう書けばいいのか考えている私にぴったりの本かも知れないと思い購入した。
前書きによると”何を書けばいいかわからない”という悩みには、”アンテナを張って情報収集をする”ことが大事らしい。
また、”文章がうまく書けない”という悩みには、”読者への貢献を意識して文章を書く”ことで悩みが解消されるとしている。
抽象的な答えだが、具体的な内容については、読んでいくうちにわかるようになっている。

第1章ではうまい文章の定義と書く前の準備について書いている。
ここでのポイントは、「読む人」を意識して文章を書くということ、「問い」をもって情報収集をするということだ。
この「問い」がブログの主題、テーマということになるだろう。
そして、頭の中を視覚化するというのが面白い。3行3列の中心に主題(テーマ)を書き、その周りのセルに主題に関連した内容を書いていく。
そして、各セルの項目を中心とした新しい表を作ることも書かれている。
私はこれを時間、空間、社会などに分けて作るのが面白そうだと思っている。
また、メモの重要さについても書かれている。

第2、第3章では「あっち情報」「こっち情報」という「情報収集」について書かれている。
何かを書くためには、書く内容を持っていなければ書けない。
そこで、情報収集によって外部の情報と自分のなかにある情報を集めることを勧めている。

第4章は「書く前の準備」読者ターゲットや文章の目的、切り口、レベル、テイストについて書かれている。

第5章は文章を書くときに役立つフォーマット(型)についてだ。
書き慣れるまでは、フォーマットがあったほうが書きやすい。

第6章は「SNSで使える文章術」となっている。
内容は読者の欲求に貢献する文章を自分の言葉で書く。
この自分の言葉とは、自分の素直な意見や感想のことである。
また、八方美人の一般論は、読んでいてもつまらない。

最後の第7章は推敲について書かれている。
自分の文章を冷静にダイエット、削減することや推敲のポイントが書かれている。

「うまく」「はやく」書ける文章術

「うまく」「はやく」書ける文章術

第1章 文章の良し悪しは「情報整理」で決まる!

01「うまい文章」つてどんな文章?

  • うまい文章=目的を達成できる文章
  • 「書くべき情報」をどんどん集める

02読む人に貢献する

  • 文章作成は「サービス業」
  • 「読む人」の側からスタートする

03文章作成は「書く」だけじゃない?

  • 各作業は、実は全体の2割
  • 情報収集力を高めよう

04文章のネタがみるみる吸い寄せられる「アンテナ情報収集法」

  • 意識のアンテナを張るとここまで変わる
  • 自分の中に「問」をもつ

05視覚化すると「アンテナ感度」が増す

  • ノート(表)に「頭のもやもや」を書き出そう
  • 表の各項目から表を作成
  • 棚卸は思考の「整理→再構築」の役割も果たす

06文章作成は「疑問」からはじまる

  • 自分の中にどんどん「疑問」を増やそう
  • 疑問を掘り下げるほど深い知識がそろってくる

07メモが「書けないあなた」を助ける

  • メモを習慣化する
  • メモのススメ

08書く前に.口でうまく説明しよう

  • 話すことで頭の「もや」が明確になる

09情報は2種類「あっち情報」と「こっち情報」

  • 内と外の情報を使い分ける
  • 自由自在に情報を取り出す

第2章 STEP①素材集め/「あっち情報」を集める

10「現場」で一次情報を収集する

  • 現場で有益な情報を集める
  • センサーをはたらかせる

11「人」から話を聞く

  • その人しかもっていない情報がある

12「本」で情報を収集する

  • 本から効果的に情報を得る

13「新聞」で情報を収集する

  • 新聞で幅広い教養を身につける

14「雑誌」で情報を収集する

  • 「濃い情報」や「珍情報」を得られる

15「インターネット」で情報を収集する

  • ”らく”なようで、実は”恐ろしく難しい”
  • 使える検索テクニック

16「個人発信の一次情報」の扱い方

  • ネット上には値千金の情報もある
  • 「ソース」が何かを確かめたうえで文章作成する

17「テレビ」で情報を収集する

  • 文章作成するテーマと親和性が高ければOK

18その他の情報収集メディアを使う

  • 的確なYouTubeの視聴でムダなく情報収集をする

19情報収集は「大局」から「局所」へ

  • まず全体を把握し、細部を表現していく
  • 情報はつなげることで価値が高まる

20情報シャワーには「防御シールド」を張る

  • SMAP分裂騒動時にどうやって情報収集をすべきだったか?
  • アンテナ+シールド」で情報収集力を高める

第3章STEP②素材集め/「こっち情報」を集める

21「自分の体験」を棚卸しする

  • まずは思い出してみる

22「自分の感情・考え」を棚卸しする

  • 事実を書くだけでは共感されにくい
  • 「響かない文章」→「響く文章」へ

23深振りツール①なぜ

  • 情報を深堀する「なぜ?(Why)」
  • 「なぜ?」には、「勘」でもいいので答えを出す

24オプションパーツ「そもそも」でさらに深掘りする

  • 「そもそも」で自分のなかに鋭い「問い」を立てる
  • 「そもそも」で「こっち情報」をストック

25深振りツール②どうやって

  • ここでも「ひとまず」答を出していく
  • 論理的な説明時に効果を発揮

26「自分探しの文章」を書

  • 棚卸しプロセスの文章化で見えてくることがある
  • プロセス自体が強力な文章のネタになる

27情報は「もつ」より「使う」が重要

  • 情報リテラシーを高める技術
  • 情報をうまく使えば「石ころ」が「宝石」になる
  • アウトプット次第で情報の価値は変化する

第4章STEP③うまい文章への最短ルート!レバレッジを最大化する「見取り図」ワーク

28「書く前の準備」に力を入れる

  • メモ帳やノートに書いて視覚化→全体俯瞰

29準備①読者ターゲットを明確にする

  • 「自分のために書かれたものだ」と思ってもらう
  • 人気ブログになる秘密とは

30準備②読者ターゲットのニーズを把握する

  • 読者のニーズを把握する方法

31準備③文章の目的を明確にする

  • 「踏み込みが浅い」と最良の結果は得られない
  • 目的の差=文章の質

32準備④読者の反応を決める

  • 相手の反応をありありとイメージして書く
  • シーンを鮮明にイメージする

33準備⑤メッセージをひとつにしぼる

  • あれこれと書く=自己満足
  • 読者に届けるメッセージをひとつにしぼる
  • ブログは1記事=1メッセージ

34準備⑥文章の切り口を工夫する

  • 切り口にオリジナリティやその人らしさがあるかどうか

35準備⑦文章のレベルを決める

  • 読者がどの程度の知識と読解力を持っているかを考えて書く

36準備⑧文章のテイストを決める

  • 書く目的、掲載する媒体に応じてテイストを選ぶ

第5章STEP④文章あてはめフォーマット術

37「どう書けばいい?」がなくなる文章フォーマット活用術

  • 型を使って文章を書く

38結論優先フォーマット

  • 読者が少しずつ納得度を高めていく型
    ①結論→②理由→③具体例→④まとめ

39物語フォーマット

  • 主人公が転機を経て、進化・成長していく
    ①挫折→②転機→③成長→④未来
  • Facebookやブログのプロフィールに最適
  • ジェットコースター的な起伏を入れる

40列挙フォーマット

  • 情報を枝分けして効果的な展開ができる
    ①全体像→②列挙A→③列挙B→④列挙C→⑤まとめ

41主張フォーマット

  • 具体例に力を入れる
    ①主張→②理由→③具体例→④予想される反論への対応→⑤再主張

42SNS紹介・宣伝フォーマット

  • 必要なのは書き手の体験談
    ①体験(不の提示)→②紹介・宣伝対象との出会い(不の解消)→③紹介・宣伝対象の説明→④まとめ
  • 自然な口コミを発生させる

43もうひとつの文章フォーマット活用

  • 型に忠実だけではいけない

44長文を作成するときは目次を作る

  • 目次はプラモデルの説明書

第6章〈番外編〉SNSで使える文章術

45「貢献文章」で愛読を勝ち取る

  • 読む人の知的好奇心を満たす

46自分の言葉で書く

  • 書き手自身の体験を絡めると「自分の言葉」は作られる
  • 「濃い体験」を書かないことは罪

47正しいことを書こうとしない

  • 自分のなかの思い込みは捨てていく
  • あなたの感想や意見で、読む人にどうよろこんでもらうか

48全員に好かれようとしない

  • 八方美人はつまらない
  • 批判を恐れない

49勇気をもって断言する

  • 断言した言葉は相手の心に刺さる

50五感を書<

  • その場の情景や自身の体感をリアルに伝えることができる

51「たとえ」を使う

  • たとえを作るポイントは「共通点探し」
  • わかりやすくたとえると、読み手の理解度が高まる

52オノマトペを使う

  • 擬音語や擬態語を効果的に使用する
  • オノマトペは救世主

53モノローグを挿入する

  • 小説家になった気分で「独り言」を入れる

54会話文を挿入する

  • 目の前で演劇を見ているような臨場感を演出できる

55「エモーション×ロジック」で読む人の心を動かす

  • 情動と論理、どちらか一つでは不十分
  • 共感力と説得力を兼ね備えた文章ができる

56自問自答しながら書<

  • 書くべきテーマや内容を次々と棚卸しできる
  • 的確な答えを出すことで=読者によろこばれる「貢献の文章」

57タイトルに力を注ぐ

  • タイトルのパワーはあなどれない
  • タイトルの重要性はあらゆる形態の文章に通じる

58ウェブサイトやブログでは。検索キーワードも意識する

  • 文章内に効果的なキーワードを入れていく

第7章STEP⑤完成度をカクダンに高める「磨き上げの技術」

59情熱で書いて、冷静で直す

  • 「冷静」で文章から余分な「ほてり」を取る
  • ツッコミが厳しいほど文章が磨かれる

60冷静で直すポイント①「文章ダイエット」でスリムになる

  • 情熱で書いた文章をどんどん削る
  • あなたも「もったいない病」を患っていませんか

61冷静で直すポイント②・強制的に文量を削る

  • 書き手の思い入れが強すぎても伝わらない
  • あえて削ることで厳選された情報が残る

62冷静で直すポイント③一文一義を意識する

  • 情報が頭に入りやすくなる

63冷静で直すポイント④・副詞を乱発しない

  • 「程度」の副詞の多用に注意

64冷静で直すポイント⑤修飾関係を適正化する

  • 修飾語は、被修飾語の直前に置く

65冷静で直すポイント⑥読点(テン)を正しく打つ

  • 読点は意味に応じて打つ

66冷静で直すポイント⑦語尾に変化をつける

  • 語尾の連続は2回まで
  • 「です・ます調」よりも「だ・である調」の方が自由度が高い

67冷静で直すポイント⑧漢字とひらがなの割合は3:7

  • ひらがなが増えている

68冷辞で直1ポイント⑨読みやすい見た目にする

  • 「黒っぽい文章」は嫌われる
  • 文章も見た目が9割

69「読み手の意識」を手に入れる4つのコツ

  • 「書き手」から「読み手」へと意識を切り替える
    ①時間を空ける
    ②印刷して読む
    ③音読する
    ④他人に読んでもらう

「シンプルに書く」を読んだ

今日は「シンプルに書く-伝わる文章術」阿部紘久著(飛鳥新社)を読んだ。
まえがきによると「事実関係や自分の考えを、簡潔・明瞭に表現して、読み手の理解と共感を得るための大切なノウハウは、この本にすべて含まれています」と書いている。
著者のビジネスマンとしての体験と、文章教師としての経験を踏まえた、文章論の総集編、決定版として書いた本らしい。
内容は8章40項目に分けて、シンプルに書く具体的な方法と例文が書かれているので、わかりやすくなっている。
まず、注意しておくべきは、この本はビジネスマンを対象に書かれた、業務用の文章の書き方の本ということです。
なので、ブログの書き方を知りたい人には、関係のない部分もある。
しかし、文法的な部分は、どんな文章にも共通するので、そこは勉強になる。

なんといっても、この本の魅力は、例文の多さだろう。理屈が苦手な人には助かる本である。
例文が多いことによって、具体的に理解しやすくなっている。
しかし、その例文がなければ、A41枚に書ける内容ともいえる。

そして、学校で習った内容も多いが、気づかされることも多くある。
基本の確認という意味で、一度読んでおくのも悪くないと思う。

シンプルに書く!

シンプルに書く!

文を分ければシンプルになる

  1. 述語を早く示す
    なかなか述語が現れない長い分は、頭がつかれる。
    文を分けるということは、文末に来る述語が速く登場するということ。
  2. 短く切って着地する
    「~ので、」「~が、」「~ため、」などを使うと文章が長くなる。
    この接続方法のときは、文を分けることができる。
  3. 主語や主題の数だけ文を分ける
    主語や主題が2つ以上あるときには、文も2つ以上に分けると、わかりやすい。
  4. 「一文一義」に分ける
    「言いたいこと、伝えたいこと」がいくつかあるときには、その数だけ文を分ける。

言葉を削るとより多く伝わる

  1. 余計な前置きはいらない
    あまり意味のない前置きは省いて、本題に入る。
  2. 「だ・である」調が親切
    業務上の書類は、「だ・である」調で書いたほうが親切。
  3. 同じ意味の言葉を重複して書かない
    言葉は違っても、同じ意味のことをくり返して書けば、それも無用な重複。
  4. 最初と最後に同じことを書かない
    明らかに~は、確実です→明らかです」「~の理由は、~が原因です→~は、が原因です」
  5. 「1後でも短く、1字でも短く」
    「~するように心がけるようになった」→「~するようになった」

無用な飾りを取り去る

  1. 文の形をシンプルにする
    一般に、「○○は(が)」と書き始めると、シンプルで分かりやすくなる。
  2. 動詞をシンプルにする
    「学びを受け取る→学んだ」「展開を行う→展開する」「開発を実施した→開発した」
  3. 動詞の後の「ことで」を見直す
    「ことで」→「ば/と」「ので/ために」「し/て/して」
  4. 話し言葉特有の無意味な言葉を削る
    話し言葉には意味のない言葉を付けくわえる傾向がある。
    ①「の方」
    ②「という形」
    ③「中で」
    ④「自身」
    ⑤「自体」
    ⑥「に対して」
    ⑦「なります」
    ⑧「いく」「くる」

的確に書く

  1. 言いたいことからズレているのに気づく
    書けない時は「考えが未整理なのか、不明確なのか」を疑う。
    次に「浮かんだ言葉が、自分の言いたいことと合っているのか」をチェックする。
  2. 述語を大切にする
    主語は省くことができるが、述語が不適切であったり、抜けていると、言いたいことが伝わらない。
    ①主語と述語をかみ合わせる
    ②目的語と述語をかみ合わせる
    ③述語を書き忘れない
    ④述語の共用にご用心
  3. 基本的な言葉を正しく使う
    語彙が少なくても、基本的な言葉を正しく使えれば、ビジネス文書は書ける。
    ①似た言葉と混同している場合
    ②言葉の意味を取り違えている場合
    ③言葉の使い方を間違えている場合
  4. 「する」と「させる」を使い分ける
    「○○が(は)~する」「○○を~させる」
  5. 新しい話し言葉の影響を避ける
    新しい話し言葉は書き言葉として受け入れられていない。
    ①短縮系
    ②逃げ腰系
    ③ずらし系
    ④新語系
  6. 「てにをは」(助詞)を正しく使う
    日本語は「てにをは」で文の形にする。その大切さに注意を向ける。
    ①「に」と「で」
    ②「に」と「を」
    ③「を」と「が」
    ④不要な[で]の混入
    ⑤不要な「の」の混入
    ⑥必要な「てにをは」の脱落

分かりやすく書く

  1. 主語や主題を断りなしに変えない
    断りなしに主語や主題を変えると、読み手は戸惑ってしまう。
  2. 言葉足らずにならない
    余計な言葉は削るべきだが「思いを表現しきれているか」というチェックを忘れない。
  3. 他の意味に取れる表現を避ける
    「読み手が、違う意味にとることがないか」をチェックする。
  4. 修飾語は直前に置く
    修飾語は、その言葉の直前、あるいはなるべく近くに置く。
  5. 「曖昧接続」を避ける
    原因と結果の間を曖昧につなぐ書き方は、勧められない。
  6. 「箇条書きにできないか?」と考える
    列記する場合には、箇条書きが優れている。
  7. 表にしてみる
    いくつかの数字を並べる場合には、表にするに限る。

長文をシンプルに構成する

  1. 同じ話はまとめて書く
    同じ話は、とびとびに何度も書かずに、まとめて書く。
  2. 「しかし」「しかし」を繰り返さない
    同じ話をまとめて書くと「しかし」で話が行ったり来たりしない。
  3. 基本は時系列
    時系列で順を追って書き進むと、理解が容易になる。
  4. 骨子で構成を考える
    長文の構成の鍵となるのが、各段落の骨子。
    ①段落の長さと数
    ②骨子
    ③骨子で設計図を作る

共感が得られるように書く

  1. 強調語を使い過ぎない
    最大限の修飾語や強調語を使うと、共感度を下げてしまうことがある。
  2. 自分を誉め過ぎない
    自分を誉め過ぎるのは得策でない。事実を淡々と書いて、事実に語ってもらうと共感度が上がる。
  3. 凝った表現を避ける
    ビジネス文書は、持ってまわった表現、凝った表現は避ける。
  4. ネガティブ・アプローチを避ける
    反対の考えをまず紹介して、それをひっくり返していく書き方。
  5. 目に浮かぶように書く
    人は頭の中に具体的なイメージ(映像)を思い浮かべることで、感情移入して共感を覚える。

視覚的な効果を考える

  1. 読点は意味の切れ目に打つ
    読点は大きな意味の切れ目を「予告」する役割を担っている。
    ①長めの主語の後に打つ
    ②長めの目的語の後に打つ
    ③理由.原因の説明の後に打つ
    ④前提.状況の説明の後に打つ
    ⑤読点で意味を分断しない
  2. パターン認識しやすいように書く
    われわれは文章を読むとき、1つの固まりとしてパターン認識している。
  3. 「 」を活用する
    頭の中で感じたこと、考えたことも「 」で括ると読みやすくなる。
  4. 見出しを活用する
    見出しを見たときに、全体の構成がわかり、論点も察しがつけば、読み手の理解が助けられる。
  5. インデントを活用する
    美しいレイアウトには、説得力がある。

「文章がうまくなる13の秘訣」を読んだ

今日読んだのは、
早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣」近藤勝重著 幻冬舎

”まえがき”によると著者は、早稲田大学で週に1回、文章表現の講師をしているジャーナリストだ。

そして、思ったことを言葉にするのは難しい、思い出すこと、思いつくことを具体的事柄として描写する。心中にわいてくる思いの言語化に努める書き方が賢明だと言っている。

身を持って体験したことをいかに伝えるか。その手立てを考えつつ授業の「紙上編」として、まとめている。


この本の中で、今回も自分が気になったところだけを少し解説する。
興味があれば、本を読んでみてください。

早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣

早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣

早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣

第1回 文章表現の基本「人プラス物」

【秘訣1】
「人プラス物」を題材に、物言わぬ「物」が語りはじめる文章を書こう

  • ぼろぼろの紙切れが語っていること
    「物に託して文章を書こう」
    リストの状態は戦争の悲惨さをも語らずして語っている。
  • 物に託す作句例
    胸の内にある感情は、形容詞ひとつで表されてもわからない。
    事物をして語らしめる。それが効果的。
  • 「人プラス物」の化学反応は強烈
    作文は「人プラス物」で書くべし。
  • 小さな不幸の先に共感を用意しよう
    小さな不幸の先に共感が用意されていると、読み手はぐっとくる。
    「人プラス物」の物は一つに限る。

■課外授業Q&A/文章上達の早道は?
・早く文章がうまくなるには、いい文章を真似る。
谷崎潤一郎は「多くの物をくり返し読むこと」「実際に自分で作ること」と言っている。
・真似るというのは、具体的に書き写すのがいいようです。

第2回 何を描写し、何と説明しないか

【秘訣2】
「つらい」とも「悲しい」とも「うれしい」とも書かず、描写に徹する表現法を学ぼう。

  • 文章も演技同様、過ぎたるは及ばざるがごとし
    抑制のきいた文章の方が読者によく届く。
  • 城山三郎さんに学ぶ心情を吐露しない表現法
  • 吉村昭さんに学ぶ視覚的に明晰な表現法
  • 「はじめに言葉ありき」ではなく、「体験ありき」

第3回 文章をわかりやすくする工夫

【秘訣3】
「自分にしか書けないことを、誰が読んでもわかるように書くこと」を目指そう。

  • 文章で大切な三つのこと
    「誠実さ」:人の言葉でなく自分の言葉で
    「明晰さ」:自分が何を書こうとしているのか、どう書いているのかを、はっきりつかんでいる
    「わかりやすさ」
  • クラス全員がわからなかったI君の文章
    テンス(時制)の問題があいまいだと書かれている内容がすっと頭に入らない。
  • I君が書き直した文章
  • I君の文章に手を入れてみる
  • 実作上、心がけたい三原則
    ①事物を具体的に描き出し、そこから答えをひき出す。
    ②「生きるとは」あるいは「人間というもの」を頭のどこかに置いて書き進める。
    ③人、物合わせて物事全般の現在・過去・未来を見つめつつ書く。

■課外授業Q&A/名文とは
名文などというものは存在しない。君たちがこれが名文だと思えば、それが名文だ。

第4回 情景描写と心模様

【秘訣4】
夕暮れや雨は言葉以上に心を伝える。
情景にその心を溶け込ませ描こう。

  • イメージで読み手を誘い込む
    情景描写は説明しにくい心模様をイメージの作用とともに伝えるという点ではそれ以上に効果があるかもしれない。
  • 夕方と男の心模様
    情景をもってその心を語らしめよ。
  • 雨音もまた心の声
  • 情景描写に抱く共感性
    情景描写の強さは、時間と空間をともにして何かを感じあう人間ならではの共感性がある。
  • 情景をしてその心を語らしめよ

第5回 文章は体験がすべて

【秘訣5】
文章の源泉は体験である。
とりあえず具体的な事物の描写から始め、長期記憶に書き込まれた体験で肉付けしよう。

  • 見たこと聞いたことは先に、どう思つたかは後で書く
    言語は形のないものに形を与えるものであっても、心の反応など無形のものはやはり書きづらい。
    書きたいそのことをどう思うかより、そのことを五感がどう受け止めていたかを探ってみる。
  • 「思い」は書き進めていくうちに表硯できる
  • 『ひらめき』をつかむ三つの行為
    文章を書くということは脳の長期記憶に蓄えられているおびただしい数の体験情報をどう引き出すか。
    ・ひらめきをもたらす外からの働き①エッセイや対談集を手に取る
    ②街をぶらぶら歩く
    ③誰かと談笑する

歩いて五感を刺激する。いろいろ見聞きして情報を得る。人も歩けば題材に当たる。ひらめきも得られる。そしてそれが文章になる。

  • 題材が浮かんできた具体的ヶ-ス
  • 忘れずメモを取ろう
    大事なことです。頭に浮かんだことはその場でメモを取る。

■課外授業Q&A/原稿用紙派とパソコン派の文章の違いは?
【秘訣6】
屁理屈でいい。独特の視点で起・承・転・結と文章を転がしてみよう。

第6回 書きたいことの組み立て方

  • 文章の良し悪しは視点で決まる作文は作るもの。屁理屈、おおいに結構
    人も事象も簡単に決めつけて見ない。
    こういう人物にはまたこういう見方があるもんだという見方を身につけることです。
    書けば考える。考えれば気持ちも変わる。

‐作文は作るもの。屁理屈、おおいに結構
意表に出た方が面白い。

  • 現在‐過去‐未来と起・承・転・結の使い分け
    現在ー過去(背景)―未来の内容が備わってこそ、まとまった情報たり得る。
  • 起・承・転・転で書いてみた
    無理してきれいに終えようとなどと思わなくていい。

第7回 人物・感情表現法

【秘訣7】
心と体の反応を表情に見て取り、人物がイメージできる表現法を身につけよう。

  • 「言った」「述べた」だけでは伝わらない
    感情表現の有無で「言った」も変わってくる。
  • 肯定、否定、その中間で考える人間の感情表現
    人間の感情は喜怒哀楽だけでもたくさんの表し方がある。かつ、喜びにも大きい、小さい、中間と大別できる。
    これを表情、仕草といったぐあいにわけると、大変な数のことばが考えられる。
    対立語を「目(眉)」「口(声)」「顔全体」に当てはめて感情表現を考える。
  • 脳大感動はどう表すか

■課外授業Q&A/いまの書き言葉はどのように成立したのですか

第8回 五感と比喩

【秘訣8】
五感は身体のことばである。比喩の表現では視・聴・臭・触・味をフルに生かそう。

  • たくらめば書くのが楽しい
  • 山田詠美さんの「目」
    文章表現で学ぶべきは心を読み取る目、変化に気づく目、そこにあることを確認する目、そして忘れまいと記憶に刻もうとする目。
  • 五感と生と死の感覚
  • 忌野漓志郎に比喩を学ぶ
    手あかのついた擬音より、音を想像させたほうが伝わる。
  • きゃらきやらと川は流れる/黒はすべての色を黒にする

第9回 自分自身をどう表すかー書き出しから終わり方

【秘訣9】
気恥ずかしくてさらけ出せない「自分自身」を勇気をもって書いてみよう。

  • ここまで書くのなら最初の一行は必要か
    自分自身に人間というものの強さや弱さを理解する手掛かりがある。
  • ここまで書いて最後の言葉は必要か
  • 「自分自身」のとらえ方
    外形的なところから自分を描いてチラッと内側の自分を見つめる手法も参考になる。

■課外授業Q&A/作文を書けば元気にも優しくもなれる

第10回 間と推敲

【秘訣10】
文章も間がないと暑苦しい。せっかく書いたのに……、いや、せっかく書いた文章だから削って、よりいい文章にしよう。

  • 間と日本文化
    書き進めていくとき、接続詞や副詞をあまり気にせず使えば、文章の筋道を立てやすくスピードは飛躍的に増す。
    いったん書いた文章を見直し、読み直すことは大切。
  • 原稿用紙は文の庭
    削るは間引く作業。
  • 悪い癖のチェック
    ・文意に不要な接続詞、副詞の削りを忘れない。
    ・段落は多く、読点は少なく。
    ・言葉の重複と文末への気配り。
    ・「ので」「だから」「~が、~」はわかりにくく長文になりがち。
  • 省略と飛躍がもたらす味わい

第11回「書く」より「聞く」

【秘訣11】
「書く」は「聞く」から始まる。言葉不足や文章力を嘆くより、相手の話から言葉を頂く努力をしよう。

  • 死刑囚の「布団さま、雑巾さま」という言葉
    物事の多くは聞くことからはじまる。
  • なぜ耳は自分で閉じられないのか

■課外授業Q&A/決まり文句はなぜつまらない?
決まり文句が本当にあなたの心にわいた感情を伝える表現になっているかどうか。
文章は自分自身の言葉で表すところに価値がある。

第12回 事実から真実へ

【秘訣12】
真実は一つの事実で一変する。
疑い深く細部にこだわる物書きの目を養おう。

  • 二宮尊徳は泥棒なり」という説
    取材して得る事実は量もさることながら質の問題が大きい。
    事実の取捨選択によって発信される情報はまるで異なる可能性がある。
  • 事実が情緒表現を拒む事例
    ノンフィクションは事細かく記述してこそ伝わります。
    事実は情緒的な文章を必要としない。
    事実があればあるほど場面場面の描写は精緻を極め、説明的な言葉など不要。
  • 司馬遼太郎さんが一番恐れた人
    事実の収集に力を入れるのはジャーナリストだけではない。
    作家も細部を描写するに際し、事実にこだわっている。
  • 「雪は何時にやんだのか。それがわからないと書けない」
    歴史小説を書くときのディテールの問題は、時代の雰囲気や当時の人間の意識をどうとらえるかといったこととともに、緻密な作業を伴う。

第13回 文章力がつく読書術

【秘訣13】
小説を読みつつ、ひと呼吸置いて次の文章は?と考えてみる。
読書と一体のこのトレーニングで文章力を高めよう。

  • そのセリフをどう考えるか
    心情は描写せよ、説明するな。
    文章は描写文と説明文、そして会話文と地の文がそれぞれの役割をいかんなく発揮し、たがいに補いあえれば、その表現力は映像より勝るのではないか。
  • その胸中をどう説明するか
    小説の中の心情表現を学んでもらうほかに、自分が推察したことと作家が小説で実際に書いている文章とを比べてもらおうという狙いがある。

■課外授業Q&A/ミステリーを楽しみつつ表現力を身につける方法は?
ミステリーは事件の謎解きと人間心理の二本立てで展開するものだから、犯人と探偵、あるいは刑事の心理を自分なりに推察して、この場面ではどんな言葉を口にするだろうと考えてみる。

平成30年度税制改正「給与所得控除の引き下げ」

給与所得控除の引き下げ

原則的な話をすると、
個人事業主の税に対する控除は、基本的に基礎控除のみになっている。
会社員は、給与所得控除があり、高所得者ほど、税の軽減効果が大きい。
そこで、政府は会社員の高所得者を対象に税負担を見直すことにした。
内容は給与所得控除額が10万円引き下げられる。
しかし、基礎控除額が10万円引き上げられるため、年収850万円以下の会社員に影響はない。
また、超えていても子育て・介護世帯には、配慮している。

平成30年度税制改正の内容

平成30年度の税制改正で行われる給与所得控除

  • 給与所得控除額が一律で10万円引き下げられる。
  • 基礎控除額が一律で10万円引き上げられる。

 これによって一般の会社員には税負担の変更はなくなる。

  • 給与所得控除の上限額が見直される。

 改正前:給与等収入1,000万円超→給与所得控除額の上限額220万円
 改正後:給与等収入850万円超→給与所得控除額の上限額195万円
※給与等収入が850万円超であっても”子育て世帯”および”介護世帯”に配慮して、23歳未満の扶養親族や特別障害者の扶養親族等がいる場合は、税負担増にならない措置を講ずることになっている。

  • この引き下げは2020年度分の所得税(個人住民税は2021年度分)から適用される。
■給与所得控除額(子育て・介護世帯以外)
給与等の収入金額
源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
162.5万円以下55万円
162.5万円超180万円以下収入金額×40%-10万円
180万円超360万円以下収入金額×30%-8万円
360万円超660万円以下収入金額×20%-44万円
660万円超850万円以下収入金額×10%-110万円
850万円超195万円

勉強法の科学~心理学から学習を探る~を読んだ。

岩波科学ライブラリーの「勉強法の科学~心理学から学習を探る~」を買いました。

この本は、高校生を対象とした本だけど、内容は認知心理学のことなど、大人でも十分読める本ですね、面白い。

この本でも、わたしの興味があるところだけを少し紹介する。
あなたが興味を持ったら、購入されるといいでしょう。

あくまで個人の感想だからね。
それに、著者の言いたいことを読み取れているかどうか、わからんので。。。。

勉強法の科学~心理学から学習を探る~

「はじめに」で小学校の教科書に書いたものを紹介しているが、これが深い。

覚えること、伝えること、分かること
覚えることの説明として面白い例をあげている。

次のような数字の列を覚えてみよう。
149162536496481
バラバラの数字のようで普通では覚えにくいと思う。
ここで大切なことは、なんらかの関係を見いだせば、覚えやすくなるということである。
上の例は、掛け算で考えると覚えられる。
1(1×1)4(2×2)9(3×3)16(4×4)25(5×5)36(6×6)49(7×7)64(8×8)81(9×9)

  • 兄は、足が痛いと言っている
  • 弟は、歯が痛いと言っている
  • 父は、うでが痛いと言っている。

ただくり返して覚えることもできるが、少し時間がたてば曖昧になる。

しかし、「なぜ、そのようになったのか」という理由を付け加えれば、たちどころに覚えやすくなる。

  • 兄は、(サッカーをやり過ぎたので)足が痛いと言っている
  • 弟は、(チョコレートを食べ過ぎたので)歯が痛いと言っている
  • 父は、(重い荷物を持ったので)うでが痛いと言っている。

これなら、なかなか忘れそうにない。
このように、物事の間の関係がわかれば、わたしたちは、実によく覚えることができる。

ただし、物事の関係がわかるためには、知識が必要。

1.どうすればよく覚えられるか

 人間の記憶には、一次的に意識に残っている”短期記憶”と、後から思い出せる”長期記憶”があると言われてきた。
 人間の短期記憶には容量の限界がある。この限界を”モリースパン”(直後記憶の範囲)という。
 メモリースパンは、だいたい7個前後で、すごく安定した値。
 

  • 「記憶の貯蔵庫モデル」

 認知心理学の初期に考えられたモデル。
 外からの情報は、まず短期貯蔵庫に入る。
 短期貯蔵庫は容量が小さく、忘れてしまう性質がある。
 ”リハーサル”:忘れないようにするためにくり返す。
 リハーサルをある程度以上行うことで、長期貯蔵庫に入れることができる。
 ”想起(思い出す)”:長期貯蔵庫は必要な時に、短期貯蔵庫に戻すことができる。(自分の電話番号…)
 たくさんのことを覚えておくためには、リハーサルが必要だけど、それだけではない方法があることが説明される。

  • チャンク化大きなまとまりをつくる

 わたし達の短期記憶の中にはだいたい七つくらいの項目しか入らない。
 しかし、一つの単位は主観的なもので、その人によりひとまとまりが違う。
 英単語なら、「a」がひとつの人も「automatic」がひとつの人もいる。
 このひとまとまりを”チャンク”という。
 短期記憶には、このチャンクが七つ入る。
 そこで、覚える内容を工夫して、七つのチャンクにすると短期記憶に入りやすくなる。

  • 有意味化意味を理解する

 長期記憶として物を覚えようとするときには、覚えようとしているもの持つ意味が大事な働きをする。
 ”処理水準説”:何か情報を与えられたとき、形態的処理、音韻的処理、意味的処理の順に処理水準が深くなり、深い処理したときほど記憶に残りやすくなる。

  • 構造化関連をつかむ

 くり返しているうちに覚えられるようになるが、理解することでくり返さなくても覚えられるようになる。
 理解するには、意味づけや情報を関連づける構造やルールを見いだすことも大事。
 「112358132134・・・」この数列は”フィボナッチ数列(前の数字を足していく)”というルールがわかれば簡単に長期記憶になる。
 バラバラの知識を構造化して覚えやすくする。
 例えば、鉱物の名前を金属、石と分け、さらに貴金属、合金、宝石、石材などと構造化すると覚えやすくなる。

■丸暗記より理解する学びへ
勉強には覚えることがたくさんある。そのときどんな意味や構造をそこに見いだすかが大事。
自分なりの意味や構造を作って覚えると、記憶は全然違ってくる。
「どういう意味なのか」「なぜこうなるのか」

2.知識はどうとりこまれ、使われるか

  • 「情報を取り込む」

文字を認識するとは
ボトムアップ処理」:文字の特徴などを細かく分析して候補を狭めていって識別するというやり方。
トップダウン処理」:文脈から判断して、ある程度の仮説を立てて、探っていくやり方。
私たちは無意識的に、知識とか文脈とかをうまく使いながら、文字を見分けている。

人の話を理解するときに、単語の知識や文法の知識を積み重ねていって理解するというやり方と、知識や文脈、あるいは期待に誘導されて理解するというやり方と、両方の理解の仕方がある。

  • 「言語から命題的表現」

「命題」:意味内容を分解して取り出したような文。
頭の中に網目のようなネットワークが出来上がっていくことが、私たちが長期記憶の中に情報を蓄えるということ。
私たちが思い出すときは、ネットワークのどこかを”活性化”すると、網目を伝わって広がり目的の情報を探し出す。
つまり、知識はバラバラの状態よりも、関連をもってつながっているほうが、よく思い出せるということになる。

  • 「イメージ論争」

表象」:五感に対するあらゆるイメージをいう。さらに、言葉を聞いて、そこから思い浮かぶ知識、その対象に対する知識を表象というようになった。
命題的表象」:文章やイメージは、意味内容が抽出されて、命題的表象となって記憶される。

  • スキーマによる文章理解」知識は使うためにある

私たちが情報を取り込むときに、トップダウン処理をうまく使うことが大切。
トップダウン処理がうまくいかなかったときは、情報を理解することも、記憶することもできなくなる。
スキーマ」:「○○はどういうものか」という一般的知識、経験的知識。

  • 「常識のあるコンピューター」常識のあるコンピューターは人の話が分かる

人の話がわかるような人工知能をつくるときは、人間のもっているようなスキーマ―を、コンピューターにもデーターとして与えなくてはならない。

人間は、すでに持っている知識をもとに知識を広げていく。
話がわからない、本読んでもわからないとかいうときは、それがわかるための前提知識が不足していたり、あやふやだったり、誤っていたりしていれば、当然わからなくなる。

■理解の前提となる基礎知識をチェックする。

概念
スキーマとほぼ対応した言葉。○○とはどういうものか。

  • 学校の今日では、概念の理解が学習の中核であり、最も困難なところ。
  • 用語の理解で大切なことは、どういう意味なのかという定義を押さえることと、具体例を知っておくこと。

3.いかにして問題を解くか

ここでは、問題を解くときの頭の中の働きを、認知心理学などを使って説明している。
少し専門的なので、興味がある人は読んだ方がいいが、ただ、勉強法を知りたいだけの人には面白くない内容ですね。

  • [問題理解と解法探索]
  • 「文章理解も問題解決」
  • [物理法則の素朴概念]
  • 「固着と制約」
  • 「失敗経験から教訓」

■数学は暗記科目か?

4.やる気の出るとき、出ないとき

ここは動機付けの認知理論から、「やる気」について説明されている。
内発的動機付けでは、知的好奇心・納得感・達成感・進歩の実感などを満たすとやる気が出てくる。
そして、とりあえずやっているうちに面白さが出てくることがあるというのが、気になった。

■自分の学習意欲をどう引き出すか

高校生との質疑応答

スキーマを意識的に言語化する
◆経験を一般化して表現する
◆英文解釈が苦手
◆辞書を引く前に単語の意味を推測してみる
◆いろいろな動機づけ

まぁ、勉強法の科学的な説明なので、自分の勉強ができない理由を見つけて対策を立てるのに役立つと思う。

「サマる技術」を読んだ。

このブログをうまく書くために「サマる技術」が要約を作る方法が書かれているようなので購入した。
それで、読んだ感想だけど、今一つというところかな。。。。
278頁の本だけど、要約の方法が書かれているのは、30ページほどだけ、期待外れでした。
各章の終わりに係れているまとめとしてその章を要約したものを見ても、それほどうまく要約できていないように、私には思える。
ネットで購入したので、中身までは確認できなかった。
やはり、書店で内容を確認してから、買う方が間違いが少ないよね。

サマる技術 (星海社新書)

サマる技術 (星海社新書)

サマる技術


要約(サマリー)を作る=サマる
著者が独自に確立した認知科学で得た知見を基にした読書法。
断片的であった知識が体系化され、記憶に残りやすくなった。

序章 情報の扱いには、正しい技法がある。

本章の目的:各章の内容を紹介すること
 前提:本はハイリターンな学習教材である一方、正しく読まなければ、多くの時間を無駄にする。
一章の目的:本の選び方を学ぶ
 背景:ローリターンの本はそもそも読むべきではない。

  • ローリターンな本とは:
    • 時間をかけた割に得られるものが少ない
    • 得た知識を活用しても成果に結びつかない

第一章 「いい本」を選びとる方法

目的:本の選び方について提案すること
◆本の選び方
「探検型」
 定義:興味のおもむくままに本を選ぶ方法
 目的:脅威範囲を広げる
 注意点:

  • 売れ筋商品がすべて良いわけではない

「追求型」
 定義:目的を定め、特定のジャンルを体系的に学ぶ本の選び方
 目的:特定のジャンルについて深く掘り下げるため
 注意点:

  • 「探検型」とは根本的に異なることを意識する
  • できるだけ多くの本を読むほうがよいという前提
  • 一冊目に学術書の入門編を読む

第二章 「理解」「記憶」「活用」のメカニズム

目的:本から得た知識を活用するまでの三つのステップ「理解する」「記憶する」「活用する」のメカニズムと押さえるべきポイントを明らかにすること
「理解する」について
 メカニズム:
  ボトムアップ処理・トップダウン処理の二つからなる。
「文章に関する知識」について
 サポーター:
  本の中:「はじめにとあとがき」、「各章の最初と最後」「小見出し」「太字」
  本の外:アマゾンの商品概要、レビュー。ブログ
  トップダウン処理を促す知識:「語彙」「背景知識」「接続詞の知識」
「記憶する」について
 記憶の種類:「短期記憶」「長期記憶」の2種類
 記憶の貯蔵庫に移す工夫:「整理する」「自分知識に結びつける」
「活用する」について
 前提:記憶する段階で工夫する必要がある。

第三章 本をサマって、活用する

目的:クラウド上に要約をつくる具体的な方法を解説。
読む前にやるべきこと

  • 日々知識を増やす。
  • 「探索型」「追求型」で注意すべきポイントを押さえ、本を選ぶ。
  • サポーターを探し、本の内容に関する知識を前もって獲得。

Google Documentを使って要約を作ってみる

  • インターネットに接続したパソコンを用意する
  • 要約用のフォルダを作る
  • ジャンルごとにフォルダを作る
  • ファイルを作る
  • 自動改行をONにする
  • 要約を作る
  • 要約を作る際の注意点

第四章 サマる技術で、「知」を統合する

目的:

  • ジャンルごとに要約を作る具体的な方法を提案すること

実際に要約を作ってみる

  • ジャンルごとにフォルダを作成する
  • 一冊目の要約を作る
  • 要約をベースに、二冊目以降の本の内容を追記していく

定着させる

  • 要約を見返す
  • シェアして共同学習する
  • 要約は一生もの


この本で一番興味のあった箇所。
「要約を作る」

  • 言い換え
  • 事例
  • 引用
  • 比喩
  • 脱線して興味を持たせる

小見出し、一メッセージ

要約は「小見出し」ごとに作る
要約の五つのステップ

  1. タイトルを確認する
  2. ラベリングする
  3. 文章を削る(段落単位)
  4. 構造化する
  5. 文章を削る(文章単位)

目次を確認する

タイトルを確認する

ラベリングする
背景/歴史、問題提起、結論/主張、理由、定義、説明、説明、補足、特徴、対象、例/事例、1.2.3…、ポイント、引用・・・

文章を削る
肉付け部分の文章を削る。
肉付けの部分:言い換え、事例、引用、比喩、脱線部分

構造化する
文章同士の関係性を構造的に整理していく。

文章を削る(文章単位)
とにかく短縮してみる。

  • 体言止めにしてみる。
  • 文末を端折る。

「奇跡の記憶術」を読んだ。

今回は、出口汪氏の「奇跡の記憶術~脳を活かす奇跡の「メタ記憶」勉強法
(2011/2/21)」を買ってきた。

奇跡の記憶術?脳を活かす奇跡の「メタ記憶」勉強法

奇跡の記憶術?脳を活かす奇跡の「メタ記憶」勉強法

これも古い本だが、勉強法には年代は、あまり関係はないだろう。
大事なのは、内容だ。
立ち読みの段階では、少しおもろそうだったので、買うことにした。
ほんまに”奇跡”なんかいな・・・・という疑問を持ちつつ。

著者は、予備校の講師で「脳科学」から、「一生忘れない記憶」を作れることが分かったらしい。

脳科学で、記憶のレベルには”ファミリア””リコグニション””リコール””オートマティック”という四段階があること。
このほかに”メタ記憶”があることが分かったと書いている。

この”メタ記憶”が大事なようだ。
メタ記憶は、客観的に自分自身の記憶を把握し、マネジメントする記憶のこと。

それでは、本の内容に入っていこう。
おっと、その前にこのブログは私のメモであり、雑記帳なので、本の内容に忠実でないことはお断りしておく。
気になる方は、直接本を読んでください。

奇跡の記憶術~脳を活かす奇跡の「メタ記憶」勉強法

目次

はじめに なぜ、あなたの脳は24時間後に74%忘れるのか?
第1章 なぜ、努力しても成果が出ないのか?~間違いだらけの勉強法~
第2章 脳は忘れたい!~ここまで解明された記憶のメカニズム~
第3章 一生忘れない記憶とは?~論理と記憶の関係~
第4章 頭がよくなる論理力の鍛え方~理解力を10倍高める論理力トレーニング~
第5章 記憶はコントロールしなさい!~記憶力を10倍高める脳の使い方~
第6章 天才になるために!~100倍速「メタ記憶」勉強法~

第4章までは、具体的な勉強法ではなく、一般的な勉強法よりも、著者の勉強がいかに論理的で科学的であるかを説明しているだけ。。。。
第5章で”メタ記憶”の勉強法の基本的な方法を説明。
第6章で具体的な方法論になる。う~ん、この章だけでいいかも。。。

はじめに なぜ、あなたの脳は24時間後に74%忘れるのか?

ここでは、「一生忘れない記憶法」を贈ります。となっているが、????
忘れるのが当たり前の脳に最新科学の「脳科学」が解明した方法で記憶させるらしい。

脳科学で、記憶には”ファミリア””リコグニション””リコール””オートマティック”という四段階あること、そして、その他に、この本の要である”メタ記憶”があることが分かったらしい。
「メタ記憶」は、客観的に自分自身の記憶を把握し、マネジメントする記憶のこと。
「努力せずに伸びる人」は、無意識にメタ記憶を活用しているから、勉強ができると断言している。

第1章 なぜ、努力しても成果が出ないのか?~間違いだらけの勉強法~

「いかに、記憶や勉強に関してウソを教えられてきたかを明らかにする」

著者は「勉強本」で劇的な効果を上げたという話を聞いたことがないと言っているが、統計を取っているわけでもないので信頼性に欠ける。
そして、旧態依然の勉強法を変えられないのは、様々な「勉強本」の中の「無理」を、本能的に感じ取っているからではないか、って科学的でないよね。
これまでの「勉強本」の勉強法では「無理」があって、効果がないと主張している。

そして、ラクラクと合格していく人の共通点は、理にかなった勉強をしているからと言う。

ラクラクと合格していく勉強法とは

  1. 勉強を楽しめること
    --勉強を楽しむためには、「理解する」ことが第一条件(???楽しむ=理解することなのか)
    理解せず覚えようとするから、苦痛で忘れやすい。(理解しなくても記憶はできるけどな??基礎を記憶しなければ理解できないのでは??)

  2. 理にかなった勉強法であること
    --効果的な勉強法は理にかなっている。(当たり前じゃん)
    できる受験生はまず問題文を論理的に分析して、先を予想する。
    理解力の根底にあるのが論理力です。

  3. 科学的な記憶法であること

「論理的な勉強の仕方をする、これが最も効果的な勉強法の必要条件なのです。」らしい。。。


第2章 脳は忘れたい!~ここまで解明された記憶のメカニズム~

エビングハウス忘却曲線などで、わかりやすく解明する」

  • 記憶の法則1「反復学習する場合は、一定の期間をおけ」
    • 復習は一定期間をおき、海馬が忘れかけたころにするのが、最も効果的なのです。
  • 記憶の法則2「復習は一定期間以上空けるな」
    • 二度目の学習は記憶が鮮明なうちでは効果がないし、忘れてしまってからでは、初めからやり直しになるということが、脳科学で分かっている。
    • 私見】だから、いつが良いのかは個人差があるとして、書かれていない。だから、どうするのか????

第3章 一生忘れない記憶とは?~論理と記憶の関係~

「論理を理解することの重要性を説明する」

第4章 頭がよくなる論理力の鍛え方~理解力を10倍高める論理力トレーニング~

「論理力を身につけることで、勉強や仕事で圧倒的な成果を上げることができる」

第5章 記憶はコントロールしなさい!~記憶力を10倍高める脳の使い方~

「記憶の四段階を理解し、効率的な勉強法を明らかにする」

記憶の四段階
  1. ファミリア(familiar)
    漠然とした記憶レベル。
  2. リコグニション(recognition)
    選択肢があれば思い出せる記憶レベル。
  3. リコール(recall)
    自力で思い出せる記憶レベル。
  4. オートマティック(automatic)
    いつでも自然に思い出せる記憶レベル。
モニタリングとコントロール
  • モニタリング:自分がどれだけ記憶しているかをテストしてみること。
  • コントロール:モニタリングの結果を受けて計画を修正すること。
短期スケジューリング

忘却曲線を利用すると、記憶は1時間単位で行えということがわかる。

  1. 1時間後:本当に覚えたかどうかを試す。覚えていなければ、もう一度丁寧に学習する。
  2. 二日目:覚えた内容を反復学習して、さらに新しい記憶を増やす。
  3. 三日目:二日目を反復学習し、さらに新しい記憶を増やす。1時間後にチェックする。
  4. 1週間後:四回目の反復学習を行う。
  5. 半年後:まとめて五回目の反復学習を行う。

四回くり返せば、一年はそのほとんどを記憶できるはずですから、

第6章 天才になるために!~100倍速「メタ記憶」勉強法~

「間違いなく、この勉強法が”科学的に証明された効率よく勉強する方法”だと断言」

英語のためのスケジューリング

<高校英語の教科書の例>

  1. [推理する]予習で1回学習する。
  2. [理解する]授業で2回目の学習。
  3. [復習する]家でその日のうち復習する。
  4. [確認する]試験直前に4回目の学習をする。
  5. [最終チェック]英単語集で最終チェック。

「無理なく四回繰り返したなら、その英文の中の重要記憶事項は自然との売りに刻み込まれていることになります。」
オイオイ、これだけで????

100倍速勉強法

論理と記憶をフルに使ってこそ、100倍速の勉強法となり得る。
<三位一体の学習法>

  1. 理解→記憶→実践
  2. 教科書→ノート→問題集
  3. 予習→講義→復習

「こうした一連の流れの中で学習していくことが必要です。」

暗記系の学習法

ひとり言

著者の勉強法が科学的であることに、こだわり過ぎて、肝心の具体的な勉強法が少ないようだ。

わたしにとって、科学的あることが重要じゃない。
いかに勉強に役立つかだ。
科学的な方が、信頼できるという意味では、いいのかも知れないが、そこじゃないんだよな。
それに「脳科学×論理力」や「メタ記憶」なんてたいそうな言葉を使ってるけど、内容はこれまでの勉強本と大差ないように思うけどね。

もし、科学的でない方法であっても、記憶できるなら、アナログでも構わないってことだよ。