「うまく」「はやく」書ける文章術を読んだ。
何を書けばいいかわからない人のための
「うまく」「はやく」書ける文章術 山口拓朗著 日本実業出版社刊
本のテーマは”何を書けばいいかわからない”、”文章がうまく書けない”という悩みに応えることだ。
ブログに何を書けばいいのか、どう書けばいいのか考えている私にぴったりの本かも知れないと思い購入した。
前書きによると”何を書けばいいかわからない”という悩みには、”アンテナを張って情報収集をする”ことが大事らしい。
また、”文章がうまく書けない”という悩みには、”読者への貢献を意識して文章を書く”ことで悩みが解消されるとしている。
抽象的な答えだが、具体的な内容については、読んでいくうちにわかるようになっている。
第1章ではうまい文章の定義と書く前の準備について書いている。
ここでのポイントは、「読む人」を意識して文章を書くということ、「問い」をもって情報収集をするということだ。
この「問い」がブログの主題、テーマということになるだろう。
そして、頭の中を視覚化するというのが面白い。3行3列の中心に主題(テーマ)を書き、その周りのセルに主題に関連した内容を書いていく。
そして、各セルの項目を中心とした新しい表を作ることも書かれている。
私はこれを時間、空間、社会などに分けて作るのが面白そうだと思っている。
また、メモの重要さについても書かれている。
第2、第3章では「あっち情報」「こっち情報」という「情報収集」について書かれている。
何かを書くためには、書く内容を持っていなければ書けない。
そこで、情報収集によって外部の情報と自分のなかにある情報を集めることを勧めている。
第4章は「書く前の準備」読者ターゲットや文章の目的、切り口、レベル、テイストについて書かれている。
第5章は文章を書くときに役立つフォーマット(型)についてだ。
書き慣れるまでは、フォーマットがあったほうが書きやすい。
第6章は「SNSで使える文章術」となっている。
内容は読者の欲求に貢献する文章を自分の言葉で書く。
この自分の言葉とは、自分の素直な意見や感想のことである。
また、八方美人の一般論は、読んでいてもつまらない。
最後の第7章は推敲について書かれている。
自分の文章を冷静にダイエット、削減することや推敲のポイントが書かれている。
- 作者: 山口拓朗
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2016/03/25
- メディア: 単行本
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「うまく」「はやく」書ける文章術
第1章 文章の良し悪しは「情報整理」で決まる!
01「うまい文章」つてどんな文章?
- うまい文章=目的を達成できる文章
- 「書くべき情報」をどんどん集める
02読む人に貢献する
- 文章作成は「サービス業」
- 「読む人」の側からスタートする
03文章作成は「書く」だけじゃない?
- 各作業は、実は全体の2割
- 情報収集力を高めよう
04文章のネタがみるみる吸い寄せられる「アンテナ情報収集法」
- 意識のアンテナを張るとここまで変わる
- 自分の中に「問」をもつ
05視覚化すると「アンテナ感度」が増す
- ノート(表)に「頭のもやもや」を書き出そう
- 表の各項目から表を作成
- 棚卸は思考の「整理→再構築」の役割も果たす
06文章作成は「疑問」からはじまる
- 自分の中にどんどん「疑問」を増やそう
- 疑問を掘り下げるほど深い知識がそろってくる
07メモが「書けないあなた」を助ける
- メモを習慣化する
- メモのススメ
08書く前に.口でうまく説明しよう
- 話すことで頭の「もや」が明確になる
09情報は2種類「あっち情報」と「こっち情報」
- 内と外の情報を使い分ける
- 自由自在に情報を取り出す
第2章 STEP①素材集め/「あっち情報」を集める
10「現場」で一次情報を収集する
- 現場で有益な情報を集める
- センサーをはたらかせる
11「人」から話を聞く
- その人しかもっていない情報がある
12「本」で情報を収集する
- 本から効果的に情報を得る
13「新聞」で情報を収集する
- 新聞で幅広い教養を身につける
14「雑誌」で情報を収集する
- 「濃い情報」や「珍情報」を得られる
15「インターネット」で情報を収集する
- ”らく”なようで、実は”恐ろしく難しい”
- 使える検索テクニック
16「個人発信の一次情報」の扱い方
- ネット上には値千金の情報もある
- 「ソース」が何かを確かめたうえで文章作成する
17「テレビ」で情報を収集する
- 文章作成するテーマと親和性が高ければOK
18その他の情報収集メディアを使う
- 的確なYouTubeの視聴でムダなく情報収集をする
19情報収集は「大局」から「局所」へ
- まず全体を把握し、細部を表現していく
- 情報はつなげることで価値が高まる
20情報シャワーには「防御シールド」を張る
第3章STEP②素材集め/「こっち情報」を集める
21「自分の体験」を棚卸しする
- まずは思い出してみる
22「自分の感情・考え」を棚卸しする
- 事実を書くだけでは共感されにくい
- 「響かない文章」→「響く文章」へ
23深振りツール①なぜ
- 情報を深堀する「なぜ?(Why)」
- 「なぜ?」には、「勘」でもいいので答えを出す
24オプションパーツ「そもそも」でさらに深掘りする
- 「そもそも」で自分のなかに鋭い「問い」を立てる
- 「そもそも」で「こっち情報」をストック
25深振りツール②どうやって
- ここでも「ひとまず」答を出していく
- 論理的な説明時に効果を発揮
26「自分探しの文章」を書
- 棚卸しプロセスの文章化で見えてくることがある
- プロセス自体が強力な文章のネタになる
27情報は「もつ」より「使う」が重要
- 情報リテラシーを高める技術
- 情報をうまく使えば「石ころ」が「宝石」になる
- アウトプット次第で情報の価値は変化する
第4章STEP③うまい文章への最短ルート!レバレッジを最大化する「見取り図」ワーク
28「書く前の準備」に力を入れる
- メモ帳やノートに書いて視覚化→全体俯瞰
29準備①読者ターゲットを明確にする
- 「自分のために書かれたものだ」と思ってもらう
- 人気ブログになる秘密とは
30準備②読者ターゲットのニーズを把握する
- 読者のニーズを把握する方法
31準備③文章の目的を明確にする
- 「踏み込みが浅い」と最良の結果は得られない
- 目的の差=文章の質
32準備④読者の反応を決める
- 相手の反応をありありとイメージして書く
- シーンを鮮明にイメージする
33準備⑤メッセージをひとつにしぼる
- あれこれと書く=自己満足
- 読者に届けるメッセージをひとつにしぼる
- ブログは1記事=1メッセージ
34準備⑥文章の切り口を工夫する
- 切り口にオリジナリティやその人らしさがあるかどうか
35準備⑦文章のレベルを決める
- 読者がどの程度の知識と読解力を持っているかを考えて書く
36準備⑧文章のテイストを決める
- 書く目的、掲載する媒体に応じてテイストを選ぶ
第5章STEP④文章あてはめフォーマット術
37「どう書けばいい?」がなくなる文章フォーマット活用術
- 型を使って文章を書く
38結論優先フォーマット
- 読者が少しずつ納得度を高めていく型
①結論→②理由→③具体例→④まとめ
39物語フォーマット
- 主人公が転機を経て、進化・成長していく
①挫折→②転機→③成長→④未来 - Facebookやブログのプロフィールに最適
- ジェットコースター的な起伏を入れる
40列挙フォーマット
- 情報を枝分けして効果的な展開ができる
①全体像→②列挙A→③列挙B→④列挙C→⑤まとめ
41主張フォーマット
- 具体例に力を入れる
①主張→②理由→③具体例→④予想される反論への対応→⑤再主張
42SNS紹介・宣伝フォーマット
- 必要なのは書き手の体験談
①体験(不の提示)→②紹介・宣伝対象との出会い(不の解消)→③紹介・宣伝対象の説明→④まとめ - 自然な口コミを発生させる
43もうひとつの文章フォーマット活用
- 型に忠実だけではいけない
44長文を作成するときは目次を作る
- 目次はプラモデルの説明書
第6章〈番外編〉SNSで使える文章術
45「貢献文章」で愛読を勝ち取る
- 読む人の知的好奇心を満たす
46自分の言葉で書く
- 書き手自身の体験を絡めると「自分の言葉」は作られる
- 「濃い体験」を書かないことは罪
47正しいことを書こうとしない
- 自分のなかの思い込みは捨てていく
- あなたの感想や意見で、読む人にどうよろこんでもらうか
48全員に好かれようとしない
- 八方美人はつまらない
- 批判を恐れない
49勇気をもって断言する
- 断言した言葉は相手の心に刺さる
50五感を書<
- その場の情景や自身の体感をリアルに伝えることができる
51「たとえ」を使う
- たとえを作るポイントは「共通点探し」
- わかりやすくたとえると、読み手の理解度が高まる
52オノマトペを使う
- 擬音語や擬態語を効果的に使用する
- オノマトペは救世主
53モノローグを挿入する
- 小説家になった気分で「独り言」を入れる
54会話文を挿入する
- 目の前で演劇を見ているような臨場感を演出できる
55「エモーション×ロジック」で読む人の心を動かす
- 情動と論理、どちらか一つでは不十分
- 共感力と説得力を兼ね備えた文章ができる
56自問自答しながら書<
- 書くべきテーマや内容を次々と棚卸しできる
- 的確な答えを出すことで=読者によろこばれる「貢献の文章」
57タイトルに力を注ぐ
- タイトルのパワーはあなどれない
- タイトルの重要性はあらゆる形態の文章に通じる
58ウェブサイトやブログでは。検索キーワードも意識する
- 文章内に効果的なキーワードを入れていく
第7章STEP⑤完成度をカクダンに高める「磨き上げの技術」
59情熱で書いて、冷静で直す
- 「冷静」で文章から余分な「ほてり」を取る
- ツッコミが厳しいほど文章が磨かれる
60冷静で直すポイント①「文章ダイエット」でスリムになる
- 情熱で書いた文章をどんどん削る
- あなたも「もったいない病」を患っていませんか
61冷静で直すポイント②・強制的に文量を削る
- 書き手の思い入れが強すぎても伝わらない
- あえて削ることで厳選された情報が残る
62冷静で直すポイント③一文一義を意識する
- 情報が頭に入りやすくなる
63冷静で直すポイント④・副詞を乱発しない
- 「程度」の副詞の多用に注意
64冷静で直すポイント⑤修飾関係を適正化する
- 修飾語は、被修飾語の直前に置く
65冷静で直すポイント⑥読点(テン)を正しく打つ
- 読点は意味に応じて打つ
66冷静で直すポイント⑦語尾に変化をつける
- 語尾の連続は2回まで
- 「です・ます調」よりも「だ・である調」の方が自由度が高い
67冷静で直すポイント⑧漢字とひらがなの割合は3:7
- ひらがなが増えている
68冷辞で直1ポイント⑨読みやすい見た目にする
- 「黒っぽい文章」は嫌われる
- 文章も見た目が9割
69「読み手の意識」を手に入れる4つのコツ
- 「書き手」から「読み手」へと意識を切り替える
①時間を空ける
②印刷して読む
③音読する
④他人に読んでもらう